​取手と芋銭展

 芋銭といえば、牛久及び牛久沼が直ちに思い浮かびます。確かに芋銭は、牛久沼の辺りの高台に居を構えていましたので、それは当然かもしれません。

 しかし、県内において、篠目氏等特定の人物を除けば、芋銭を理解し支えたのは牛久の人たちではなく、実は、取手(水戸も含む)の人たちだったのです。初期の芋銭は、取手に生まれた句会「水月会」に参加したことに端を発して、多くの取手の人たちと深い関係を持つようになりました。芋銭の高潔な人格は取手の人たちから尊敬され、後援者が次々と集まるようになりました。このように、芋銭は取手の人たちに育てられ、一方では、取手の文化の発展に大きく寄与しました。

 碑のみをみても、生前から芋銭は取手の人たちの碑に関与していました。芋銭没直後には、高村光太郎らの筆になる芋銭顕彰碑も取手に建てられています。このように、取手には多くの芋銭関連の碑がありますが、一方の居宅のある牛久では、昭和27年(没後15年)に「河童の碑」がただ一つ建てられたのみです。当時「河童の碑」を手がけた人物が、その碑を建てる際、「地元では誰も手伝ってくれなかった。」と嘆いています。

 芋銭が還暦を迎えた時や、古稀を迎えた時も、祝賀のため奔走したのは取手の人たちでした。勿論、祝賀会の会場も取手でありました。また、芋銭が没した直後に遺作展が開催されましたが、その開催地も取手でした。

 このように、取手と芋銭は非常に縁の深いものではありましたが、今までなぜか注目されることもなく、したがって、これをテーマに展覧会が開催されることはありませんでした。今回が始めての試みとなりました。

 この展覧会は、会場の都合上、資料展示が主となりましたが、いずれの資料も初めて紹介するものばかりですので、多くの方々が興味深く見入っておられました。また、取手に関連する肉筆作品も数点展示されました。

 展覧会は2箇所で巡回の形で行われました。会期会場は、下記のとおりで実施されました。

 また、大利根橋開橋式に併せて、大利根音頭(作詞:横瀬夜雨、作曲:弘田龍太郎)を、ギャラリートーク時のみにDTMにより再現されました。楽曲を聞きながら往時の賑わいぶりを偲んでいただこうという趣向です。なお​楽曲は、90年ぶりに再現ということで、一際興味の対象となったようです。

1 「取手と芋銭展」

  会場:取手市藤代公民館 第3会議室  取手市藤代491−1 ☎0297-83-2015

  会期:2018  / 11月16日〜11月18日

  開催時間:午前9時〜午後4時30分(18日は、午後4時終了)

  主催:文化工房ふじしろ 取手市 他

  ギャラリートーク:11月17日(土) 午後1時〜3時

   ギャラリートークと併せて、「大利根音頭」を再現

  入場:無料

2 「取手と芋銭展」

  会場:とりでアートギャラリーきらり  取手市新町2丁目1−31 *駐車場はありません

  会期:2018  /12月6日〜12月12日

  主催:文化工房ふじしろ 取手市

  問い合わせ:取手市文化芸術課 0297-74-2141(代表)

  ギャラリートーク:12月8日(土) 午後1時〜3時

   ギャラリートークと併せて、「大利根音頭」を再現

  入場:無料

3 その他

​  「取手と芋銭展」は、終了しました。