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芋銭子十種
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大正12年に開催された「芋銭龍子(川端龍子)新作画展」の展覧会図録で、小川芋銭にとっては記念すべき初の肉筆による画集。詳細なスケッチを基とする作品をはじめとして、山妖画、道釈人物画、豊かな学殖に裏付けられた作品等々、中期の芋銭が凝縮されている。芋銭文献中、入手が非常に困難なものの一つである。
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『芋銭子十種』表紙
大正12年に開催された「芋銭龍子(川端龍子)新作画展」の展覧会図録
題字 芋銭子十種
表紙共に芋銭筆
芋銭子十種 目次
一 凩の家、二 積雨、三 霧湖、四 木精、五 老君、六 二童、七 黄初平、八 雪景、九 漁夫、十 早夏
凩の家
強い寒風の描写が秀逸。芋銭のスケッチ帖にも収められている。
積雨
「牛久沼」の水が流れ出る辺りの景か? 遠く、寺の塔なども見える。
霧湖
木精
「山彦」等と題して、描かれることもある。
老君
「老君」は、「老子」のこと。芋銭の思想の拠り所となった、中国古代の哲学者。
二童
画賛:寒山自寒山 拾得自拾得 典拠:『拾得詩』 「二童」とは、「寒山」と「拾得」のこと。「経巻」を持つのが「寒山」、「ナスビ」を持つのが「拾得」。
黄初平
「黄初平」は中国の仙人。石を羊に変える力を有す。
雪景
福島県山都村(喜多方市)、芋銭が数度逗留した田代家の近くを流れる、阿賀川周辺の冬景。
漁夫
画賛:東撈西摝筌歟人歟 一竿風月一簑烟
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