芋銭研究寄稿

 芋銭研究は、『小川芋銭文翰全集』上下 小川茂吉/斎藤隆三編 中央公論社 昭和14〜15年 及び 初の伝記『大痴芋銭』斎藤隆三 創元社 昭和16年 を基として展開されてきた。

 しかし、内容を検討すると、幾分かは検討は加えられてはきたものの、少し前までは、これらの文献の言わば孫引き論ともいうべきものが主流を占めてきた。

 芋銭研究には実は大きな障害があって、芋銭の学殖の深さに研究者が追随できないこと、芋銭の文字が読めないこと等々があげられる。

 小川家に大量の芋銭資料・遺品が残されていても、地元の牛久市は感心すら示さないばかりか、芋銭研究は費用対効果が望めないから、研究する意義がないとまで言われている。誠に不幸な時代に入ってしまっている。

 そういう時代にあっても、芋銭を愛する人たちは全国にいて、独自の研究を進めている。近刊された『芋銭の言葉』や『丹波と芋銭』などがそのよい例である。ただ、発表の場がないことにも芋銭研究が進まない一つの要因であると思う。そういった事情を鑑み、出過ぎたこととは思いつつも、拙劣な当該ウエブサイトに「芋銭研究寄稿」という1ページを設け、研究成果の発表の場を提供したいと考えている。