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明治百俳家短冊帖 地之巻
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『明治百俳家短冊帖』は、天之巻・地之巻・人之巻の三部からなっている。そのうちの、「地之巻」の短冊模様は、総て芋銭の作(木版画)である。展覧にも供されている。芋銭のデザイン感覚が非常に面白い。編者は『三愚集』も手がけた、茨城県土浦出身の秋元梧楼であ
る。なお、収録された俳人の略歴及び句は、画帖末尾に一覧となっているので、参照されたい。
芋銭関連文献の中では、最も入手困難なものの一つである。
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小川芋銭短冊模様『明治百俳家短冊帖』地之巻表紙
明治百俳家短冊帖 地之巻
印「天覧」
『明治百俳家短冊帖』地之巻は、天覧に供された。
短冊帖 構成概略
編纂者「秋元梧樓」識
序
文:角田竹冷
序
文:中川四郎
短冊帖に題す
文:大谷句佛
俳画:下村爲山作
この頁のみ、下村爲山作。以降の短冊模様は、総て芋銭作。
露伴、露石 句
右:凉しさや脉鈴ひゝく水の闇「幸田露伴」 左:廻禮や日暮るゝといふに友か許「水落露石」
鱸江、麥人 句
右:客を送りて庵の灯遠し萩の億「鱸江」 左:曉や出初の半鐘打込んたり「星野麥人」
瓢亭、癖三醉 句
右:南村明く北邨暗ききぬた哉「五百木瓢亭句」 左:目さむれは大雨濛たり籠枕「岡本癖三醉句」
別天樓、臨風 句
右:短夜や乕の尾を蹈む遠篝「野田別天樓」 左:今日の月八百八町の甍かな「笹川臨風」
乙字、格堂 句
右:下り路の森薄くなる月夜かな「大須賀乙字」 左:耕すや北條世々の政「赤木格堂」
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