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芋銭子開七畫冊
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『芋銭子開七畫冊』は、芋銭の還暦を記念して刊行された画集。この画冊に収録する作品について、作品所有者の協力が得られなかったため、結果的に満足のゆく出来とはとはならなかった。刊行年の昭和3年から明治44年までに制作された作品で構成されている。現在から過去に遡るような編集方針が採られている。還暦に至って、やっと自身の画歴を振り返る画集が作られた訳である。画冊は、上製本(表紙がクロス製)と並本(表紙が紙製)の二種類が刊行。なお、「開七」の語句は白楽天の詩を典拠とする。
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小川芋銭『芋銭子開七画冊』表紙
芋銭子開七畫冊 芋銭の還暦を記念して刊行された画集 表紙の装丁も芋銭
自序
序文:人地球に生れて二萬年以前既に藝術あり藝術の人たる亦久しき哉 予か性幼より繪を好む長じて藝林の班に入る 今年華周七帙を紀るすが爲に此冊を作る 緝むるところは明治より昭和に至る其數横竪大小四十餘圖なり 元是拙魯の産江湖賞鑒家の一瞥に値ひせんや否や 圖中往々怪を描くものあり是予が癖にして實に東洋民族の癖なり 縁由する処は老樹浮藻廢瓜水虫狐獺の類則自然物体中より其妖氛魅形を捕捉し來る 惟ふに宇宙間虚靈遊動して予が方寸を誘びくものか 彼の古の蝶化幻化は遠く神仙の域に属す 予は只予が畫中の人となり能く病弱を忘れて玆に生涯を遊戯せんのみ 昭和三戊辰秋初 芋銭子識
目次1
目次2
目次3
荒園晴秋
出品展:再興第十五回日本美術院展 制作年:昭和3年
山家慶福
出品展:東京会展 制作年:昭和3年
唱太平
書の読み:只坐白雲紅樹裏共君同唱太平 典拠:『禅林句集』、『槐安國語』 制作年:昭和3年
金太郎
画賛:キンタロウ 制作年:昭和3年
南薫
画賛:南薫村謌聞舜琴無心雲 制作年:昭和3年
秋果
画賛:木葉包菽乳木耳盛於芒果熟山鳥來 制作年:昭和3年
無心庵
書の読み:無心庵 制作年:昭和2年
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